製品インプレッション
02/19: FUSION 3 TUBELESS インプレッション
Category: 製品インプレッション■タイヤインプレッション「フュージョン3チューブレス」
魅力溢れるチューブレスタイヤの最新作
誰が乗っても、すぐに分かる。チューブレスタイヤの魅力は快適な乗り心地です。
チューブがなくても空気が漏れないように構造がしっかりとしているので、空気圧を低めにしても走行感は軽く、振動もピシッと収まります。またシンプルな構造だから、ブレーキも効き具合も上々と、クリンチャーやチューブラータイヤにはない優位性がたくさんある。
というわけで、これまで使ってきたFUSION2 TUBELESSに不満なんかありません。
しかし、そこはチューブレスタイヤの先駆者、ハッチンソン。さらなる高みを目指して新しいFUSION3 TUBELESS(以下FUSION3)をリリースしました。となれば、現状に満足していても新製品が試したくなる。早速、09モデルのオルベア・オルカフレーム、シマノ・WH7850 SLホイールで、6.5気圧(体重59kg)で走ってみました。
ん……あるはずのモノがない。
マンホールや道路の白線、アスファルトが荒れた部分を積極的に選んで走っているのに、肩すかしを喰らったように快適そのもの。まったく不快じゃない。路面の状況は掴みやすいのに、FUSION2よりも振動が素早く収まる。路面の荒れた部分で加速してもタイヤが舗装に食いつくようにグリップして、上質なスポーツカーのように足元がバタつかない。そして、タイヤの美味しい部分が大きい。
タイヤの性能はユーザーが作り出すモノです。体重や乗り方によって、最適な空気圧は違います。また、高性能タイヤであってもスイートスポットが小さく、適正値を外すと極端に走行感が変わってしまうこともある。その点、FUSION3はスイートスポットが大きく、調整幅が大きい。したがって、タイヤの魅力を引き出しつつ、自分の好みを見つけやすい。それが、美味しい部分が大きい理由なのです。
えっ 勝手に前に進む!?
奈良県のサイクリストには有名な標高差約300m、約6kmの峠に挑戦してみました。とはいえ、本当に久々のヒルクライム。軽く流しながらタイヤの感触を確かめるつもりが、シーズン中の「流し」程度のタイムでクリア。正直驚きました。十分な練習を積んでいないのに……理由を考えるとFUSION3の転がり抵抗が小さく、軽く走ってもタイムが出たんだと思います。スルスルと前に進む不思議な感覚は、他の製品と比べても秀でた特徴の1つだと思います。
さて、気になるコーナーリング性能は……と続けたいのですが、ごめんなさい。試乗した日は気温が低く、FUSION3の実力を存分には引き出すことができませんでした。なにしろ、山間部は氷点下。路面が凍結している可能性があり、攻め込む事はできない。それでも、コーナーに刻んであるミゾとかオレンジのラインを踏んだ瞬間も、視界が乱れることなく、安心してコーナーを回ることができました。これは、とても期待できる!と思いながらのダウンヒルでした。
結論 バランスに優れた高性能タイヤ
グリップ、転がり抵抗、振動減衰性、耐摩耗性……タイヤを評価する性能は数多くあります。しかし使いやすいタイヤの条件は、どれか一つの性能だけが高いのではなく、すべての性能のバランスが取れていることです。これまで使ってきたタイヤの中で、FUSION3はもっとも高次元でバランスが取れており、私が知っている最高のタイヤ(コーナーリング性能は未確認だけど)だと予感させるモノでした。
「BiCYCLE CLUB 3月号」と「Cycle Sports 3月号」にもFUSION 3 TUBELESSのインプレッション記事が掲載されてます。気になる方はぜひチェックしてみてください。